サイアム・ヘルス・カルチャーセンター

場所はバンコク都北部、スティーサン通り
地下鉄（MRT）スティーサン駅、３番出口を出てUターンするように地下鉄出口の階段のすぐ裏手にある雑貨・軽食・女性用服の売店が立ち並ぶ小路へ進入します、そこから一つ目の交差点を左折すると２０メートル先の左手に建物があります。建物の壁にはたくさんの黄色い旗が出ているのでこれが目印になるでしょう。この建物の最上階６階がSHCCです。
ちなみに、スティーサンエリアはローカルのタイ人が多く住むエリアで周囲にはお手ごろな値段のアパートが数多く点在。同様に、お手ごろで美味な料理店も数多くあり、お昼休みや放課後の散策も楽しいエリアです。ナビのオススメは本格手打麺が味わえる「Smile」です。

開放的で爽やかな教室
入り口から一歩入った瞬間、フワッと空気が開かれたような爽やかな空間が広がります。
壁は鏡張りで、先生と自分の動きを見比べたり、自分自身の動きをチェックできるようになっています。ちなみにこちらでは、ほぼ毎日朝９時から午後３時頃まで、ルーシーダットン教室を開講しています。お邪魔した日はルーシーダットンの基礎コースが開催されていました。講義は基礎コース（15時間）と上級コース（20時間+α）に分かれており、それぞれ1週間程度を掛けて課題を消化していきます。
基礎ではルーシーダットンの基本的なポーズ、そして基本となる呼吸法について重点的に勉強します。といっても、座学ではなくあくまで実践主義。反復レッスンで自分の身体にルーシーダットンの基礎となる部分を叩き込みます。さらに上級コースでは、本来のルーシーダットン、つまり仙人が瞑想への導入にあたって如何に自らの精神と肉体をコントロールするかという点に的を絞り、実践と座学で講義が行われます。

少人数制＆日本語テキストで安心

SHCCの日本語によるルーシーダットンの授業は講師のイヤン先生を中心に厳かだけどアットホームな雰囲気で行われます。「先生の目の届く範囲で、全ての生徒さんが同じ高いレベルで習得できるよう」にという高井氏の希望でクラスは少人数で開催されます。「息を吸って」、「止めて」、「吐いて」と静かな掛け声を耳にしながら、日本語のテキストを見て実践します。
担当講師のイヤン先生は趣味の瞑想が高じて、ルーシーダットンを学んだというだけあって、どことなくスピリチュアルな雰囲気。巷のタイ人女性とは一風変わった雰囲気です。彼女の周囲に流れる空気は、一般のタイ人女性やバンコクの喧騒と打って変わって落ち着いた穏やかなものです。彼女が授業で使う際の日本語は問題なく、今は日常会話を勉強中だそう。ちなみに英語であれば普通にコミュニケートできるので、休み時間になると日本語・英語・タイ語が入り乱れパッと明るい雰囲気になります。

ルーシーダットンの効果
前述のように、日本ではダイエット効果に注目が集まったルーシーダットンですが、本来の呼吸法をマスターすることによって様々な効果が期待できるそうです。
一番最初に実感できるのは冷え性や凝りの解消。全身の筋肉をほぐすように様々なポーズをとり、併せて行う呼吸法で、体内の血液の循環を高めます。そのため、始めて数日で「寝起きがスッキリ」したり「冷え性が和らいだ」りといった効果が出てくるそうです。仙人が瞑想前に行うと言われるのも頷けます。
さらに、継続するとストレスの解消や集中力UPなどの効果が出てくるそう。東洋医学では「関元穴」や「丹田」と呼ばれる、下腹部にある「エネルギー・タンク」をルーシーダットンの呼吸法で鍛えていくことにより必要なエネルギーを必要なときに、必要な分量出し入れすることができるようになり、これが精神や肉体の安定に繋がると言われています。そういう観点で言えばインドの「ヨガ」にも似ていて「タイ式ヨガ」と呼ばれるのも分からないではありませんね。ちなみにこれができるようになると、日常生活全てにおいて応用ができ、「つり革に捕まっているだけでも、実践できる」ようになるそうです。忙しい日本人にはピッタリなのかもしれませんね。
実際、日本国内の企業において、講師を派遣し試験的に朝のラジオ体操をルーシーダットンに置き換えたところ、従業員の体調や生産性がUPしたケースもあるそうです。

さまざまな細かいサービスも
授業は基本的には教室のあるSHCCで行われますが、ご希望があれば出張で授業を行うことも可能だそうです。また、日本で開業するに当たってのインストラクター要請のスペシャルコースなど様々なケースに対応するそうです。
いかがでしたか？　タイに来るだけでストレス解消という方も多いと思いますが、さらに一歩踏み込んで、ルーシーダットンやマッサージを勉強してみてはいかがでしょう。タイの文化を学ぶこともでき、さらには元気になって日本にいても続けられるとあれば一石二鳥にも三鳥にもなりそうですね。
以上、バンコクナビがお伝えしました。