オーベルジーヌ

Aubergineโอเบอร์จีน

閉店・移転、情報の修正などの報告

閑静な邸宅で素材の良さを活かした南仏料理が頂ける、肩肘張らないフレンチレストラン。

サワッディーカー!バンコクナビです。フレンチレストランにてお食事と言うと、フォークやナイフの使い方に気を付けながら音を立てずに静かに優雅に、そしてかしこまって頂く・・・というイメージを抱いていたナビ。
しかもバンコクという土地柄、美味しいフランス料理というものにも期待があまり出来なさそうなので、フレンチはナビの頭の中ではスルーされていた部門。ですが、今回ようやく「行って良かった・そしてまた行きたくなるお店」のフレンチ部門がナビの中に加わる事となりました。それでは、ナビを満足させてくれたお店「オーベルジーヌ」を紹介致します。
● 閑静な環境・サラデーン通り
バンコク一のオフィス街とあって、一日中人通りの絶える事の無いシーロムエリア。ですが「オーベルジーヌ」は車の交通量も多く賑やかなシーロム大通りから一本奥に入った通りに有りますので、喧騒は感じられません。静かで落ち着いた高級住宅地の中に佇むフレンチレストランです。
● 南仏の一軒屋
緑に囲まれた、やわらかなクリーム色の壁と木作りの窓の一軒屋はまさに南仏を思わせる建物。門からはテーブルや椅子が見えませんので、本当にここがレストラン?というのが第一印象でした。門をくぐり右手奥に進むとお店の入り口となります。
南仏の温暖なイメージとタイの熱帯植物が見事にマッチ。フレンチと言えど開放的な感じで気取りの無い、肩肘の張らない少しカジュアルな雰囲気さえ漂うお店作り。これなら背伸びをしなくても気楽にお食事が出来そうです。
お店のオープンはまだ1年を過ぎたばかりですが、建物自体はもう築90年以上の歴史があるとてもクラシカルなもの。実はその昔、オーストラリア大使館として使用されていた建物なので、さすがに造りはしっかりとしています。大切に使われてきた建物なので古さはあるものの、手入れの行き届いたとても清潔なレストランでした。
店内はシンプルながら、絵画が数多く飾られています。アートにもこだわった内装で、ただ食事をするだけでなく一つ一つじっくりと見回りながら店内を歩くというのもお勧めです。
ところで店名「オーベルジーヌ」は、フランス語で紫ナスという言葉。上品な紫色がアクセントとして使われています。
お手洗いも清潔

お手洗いも清潔

1階はオープンエアーの席もあり、タイの神話のレリーフの上を涼しげな水が流れる音を聞きながら、爽やかな風の中でも食事が頂けます。
印象的な色使いのカーテンの脇をすり抜けて2階へ。2階は12人・18人用の個室2部屋に分かれています。パーティ等にもってこいの、プライベートが保たれた空間。
● タバコとワインをたしなむ
「レストランに来ました」というよりは、親戚や友達の家に食事に来ましたよ、というアットホームな雰囲気作りを心掛けたというこの「オーベルジーヌ」、オープンエアーのスペースには喫煙も出来るようにソファが置かれています。お店にもシガレットが販売されており、「どうぞごゆっくり、おしゃべりの楽しさも込みで食事を楽しんで下さい」とのコンセプト。店内には立派なワインセラーがあり品揃えも豊富。ワイン談義に花を咲かせてワイワイ楽しみましょう。南仏の穏やかでのんびりした雰囲気は、タイに通じるものがありますね。
● 食事
ドリンクは、フルーティなグレープジュースとモヒート(mojito)というカクテルを頂きました。
ここのモヒートはバンコクで一番美味しいです、と自信を持って強くお勧めされたカクテル。ラムベースにフレッシュなミントの葉がたっぷり、そしてライムが搾られたカクテルは色からして少し渋いのかな?と思いながら飲んでみました。さてお味の方はと言うと、とてもサッパリと爽やかで、甘さが後口に残らないアッサリ系。お肉系のボリュームのある料理とはとても相性が良さそう。
香ばしく焼き上がったフランスパンとトロトロの食感が残るビシソワーズ(ジャガイモの冷製スープ)は、無料サービス! 料理を注文するとセットで出して頂けます。

メニュー表以外にもシェフのおすすめメニューがボードに書かれていて、約2週間で内容が入れ替わります。できるだけ旬のものを、そしてリピーターにも飽きの来ないよう、という配慮。他店ではお目に掛かれないようなオリジナルなメニューとなっています。
平日お昼はお得なランチセットも有り。2コース:450バーツ/3コース:490バーツ(税別)

IMPORTED FROG LEGS IN GARLIC BUTTER 390バーツ
前菜はカエル足のガーリックバター炒め。食用カエルは日本から取り寄せた物です。鶏のササミのように脂身の無い淡白なカエルの身、ガーリックと黒胡椒を利かせしっかりとした味付けのソテーで頂きます。このガーリックバターが絶品! まろやかで、こんがりと焼けたガーリックが後を引く美味しさで、身を食べた後にお皿に残されたものまでパンに付けてキレイに平らげました。ソースを残さないのは正統マナー。お店の方も、皆さん美味しいとおっしゃられて同じようにパンで食べられていますよ、との事でした。

GREEN ASPARAGAS,TOMATOES AND MIXED SALAD
WITH TRUFFLE DRESSING 280バーツ
グリーンアスパラガスとトマトのトリュフソース掛けのミックスサラダです。食べる為に崩すのが勿体無いかのような、まるでフラワーアレンジメントのように見た目にも鮮やかで美しく盛り付けられた野菜。食材が新鮮な為に色鮮やかでシャキッとしています。バージンオイルにほんのりとトリュフの味の香るドレッシングは、野菜本来の味を楽しむ為に薄味仕様。

メ インディッシュ

メインとなるメニューを3品持ってきて頂きました。どの料理もメイン具材・付け合せの野菜ともにかなりのボリュームなので、お腹を空かせて行きましょう。

TENDERLOIN TOPPED WITH FOIE GRAS
AND TRUFFLE RED WINE SAUCE 1750バーツ
アルゼンチン産の特選牛のヒレ肉ステーキ。タイムやオレガノといった香草とマリネしてシンプルに焼き上げた一品。ナイフを入れた瞬間、旨みが凝縮された肉汁が香り豊かにしたたるので、一刻も早く口に入れたい!と思わせてくれます。ジューシーな肉汁が口の中でジュワーっと広がり、それでいて脂身の少ない赤身のヒレ肉ですが、その脂分を補うかのようにまったりと濃厚なフォアグラがトッピングされています。1枚約200グラムの肉厚ステーキは、女性の方にはやや多めと感じる程の量です。

FAN-PRIED HALIBUT WITH GRILLED VEGETABLES PESTO,
VERGINE SAUCE 520バーツ
ノルウェー沖で水揚げされたカレイの仲間、ハリブットという白身魚のグリル・バジルソース掛けです。プリプリとした身を口の中に入れるとホワホワっと崩れてとろける感覚。淡白な白身魚ですが、こんがりとグリルされ松の実やパルメザンチーズが入ったバジルソースを掛ける事により風味豊かな一品へと仕上がりました。魚好きな日本人がとても好む味付け。付け合せの焼き野菜と一緒に頂く事により一層香ばしさが引き立ちます。

PAN FRIED DUCK CONFIT WITH SAUTEED SPINACH
AND ROASTED DICED PATATOES 495バーツ
鴨モモ肉のソテーです。今回ナビが一番気に入った&一押しのメニューです。鴨というと鶏とは違い少し硬くてクセの有りそう・・・と今まであまり好んで注文する食材では無かったのですが、今回食べてみて目からウロコ。今までに出会った事の無い美味しさに、鴨肉を改めて見つめ直す事にしました。熟成された赤ワインとハーブでマリネされた鴨肉をじっくりと時間を掛けてソテーされているので、繊維の一本一本までが柔らかく焼き上がっており、ナイフを入れると驚くほどスーっと身が剥がれていきます。殆ど噛まなくても飲み込めるくらい柔らかな歯ざわり。脂も良く乗っており、赤ワインの甘さがジューシーな鴨肉と相まって芳醇な味わいを醸し出しています。

WARM CHOCOLATE FONDANT WITH VANILLA ICE CREAM
RASPBERRY SAUCE 240バーツ
フレンチのもう一つの楽しみと言えばデザートですね。今回頂いたのは、温かいチョコレートケーキのバニラアイス添えです。チョコレートケーキを半分に割ってみると・・・中からトロ~っと柔らかなチョコレートが溶け出して来るではないですか! チョコレート大好きのナビには堪らないダブルチョコの取り合わせ。ビター系のチョコレートが上品で繊細な味で大人の味のデザートとなっています。チョコレートは本場ベルギーから取り寄せたクオリティの高いものを選んで輸入しているとの事です。甘さ控えめなバニラアイスと焼き立てのバター風味たっぷりの香ばしいラングドシャもパーフェクト。

シェフのジェレミーさんにお話を伺う事が出来ました。ジェレミーさんはパリの一流レストランで働いた後、タイへ来たそうです。「オーベルジーヌ」のフレンチはトゥールーズの南仏料理ですよ、と話されたので北のパリ辺りのフレンチとは違いますか?と質問した所、「とても違いますよ」とお返事。北部地方の料理はクリームやバターのソースを掛けて食べるのが主流で、これは冬の寒さが厳しく体を温める為であり味付けもちょっとしつこい感じのものが多いそうですが、地中海側の南部地方の料理は1年中温暖な気候なのでサッパリ・アッサリとしたオリーブを使った味付けが主だそうです。トリュフやフォアグラも地元で取れるので食材として多くの料理に使われます。
頂いた料理がどれも心温まる味だったので、ジェレミーさんの気さくで柔らかな性格が料理にもとても反映しているなと思いました。
いかがでしたか? 気楽に、そして美味しく食事が楽しめるレストラン。忙しい日常から解放されて時間を掛けてゆったりと食事を頂くのにはとてもベストなお店かと思います。たまにはフレンチを、という時にはぜひこの「オーベルジーヌ」をどうぞ。以上バンコクナビがお伝えしました。

【BTS】
サラデーン[Saladaeng]駅の4番出口を降りて地下鉄シーロム[Silom]駅方面へ約100メートル進むと、右手にサラデーン通り[Saladaeng Rd.]があります(サラデーン通りのシーロム通りを挟んだ向かい側はロビンソンデパート)。 サラデーン通りに入って400メートル程進み、オーベルジーヌ[Aubergine]の白い看板と、[SALADAENG Soi 1/1]と白いプレートに赤字で書かれた標識が見えたらそこを左へ曲がって30メートル。「オーベルジーヌ」の建物が見えてきます。

記事登録日:2008-02-01

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2008-02-01

利用日
女性 男性