時計の文字盤にあのタイ数字を使用! 曲線的なタイ数字の愛らしさと木のぬくもりが人気の時計
サワディーカー バンコクナビです。特徴ある文字盤などで知られるキャメロットの時計。それを制作しているサイアムテワ社の本社におじゃましてきました。本社はラップラオにあって工場を併設しており、店舗(展示室)には商品がずらり。木製の時計が多く並ぶせいでしょうか、どこかノスタルジックな雰囲気が漂います。
店内には置時計や掛け時計がズラリ
置時計に掛け時計と店内にはたくさんの時計が飾られています。本体の高さ15センチくらいから最大2メートルほどの巨大な物まで。日本人にはタイ数字の文字盤で知られているキャメロットの時計ですが、ローマ数字の文字盤もあります。タイ家屋風や象などの動物もあれば教会を模した物も。木や竹のカービングも素朴な良い味わいをだしています。
記念すべき最初の時計
話を伺っていたコーキアット氏が、「これが初めて作った時計だよ」と奥から出してきてくださったのがこの時計です。何とも愛らしい。手作りのぬくもり感と、作り手の愛情と情熱が伝わるようです。さくらのような花のカービングも素朴です。おや、文字盤がタイ数字ではありません。記念すべき第一号はタイ数字ではなかったようです。これまでに500ほどのデザインをこなしてきたコーキアット氏。30年ほど前にこの会社を興した時は数名からのスタートだったそうですが、この時計はその作品第一号。その後同じデザインで作ったこともあるそうです。現在は店舗にはありません。
ナビ 「文字盤がタイ数字ではないですね」
コーキアット氏「ローマ数字だよ」
ナビ 「なぜ今はタイ数字が多くなったのですか」
コーキアット氏「日本人にとても評判が良かったんだ。日本人はタイ数字が大好きだね」
まるっこいタイ数字は愛らしいですね。日本人好みなのでしょう。タイ人も日本語のひらがなが好きだと言う人は多いです。ひらがなの、あの曲線的な文字がかわいいと言います。キャメロットの時計は当初からタイ数字で売りだしたのではなかったのですね。
ナビ 「どうしてキャメロットという名前をつけられたのですか?」
コーキアット氏「ほら、アーサー王の…」
その昔(昔々)、映画がありました。リチャード・ハリス扮するアーサー王とバネッサ・レッドグレーブ扮する王妃グエナビアの物語『キャメロット(Camelot)』。王妃グエナビアと騎士ランスロット(映画ではフランコ・ネロが演じた)の悲恋も交えたストーリーで、キャメロットというのはアーサー王の築いた理想郷の名だったのです。
コーキアット氏「最初はヨーロッパスタイルで出発したんだよ。」
店内の時計がタイ数字ありローマ数字ありなのも頷けました。さらにデザインもタイ風あり欧風ありなのもなるほどと思ったことでした。
手に乗るサイズから大型時計まで
よく出るタイ数字使用の時計としては、シンプルな丸型や、動物や果物の形をした物などがあります。シンプルな丸型時計は、文字盤を含む直径が約20センチ。かなり存在感ある大きさです。一回り小型の象、熊、猫やマンゴスチンやシンプルなデザインもあり。値段は大きさやカービングの程度によるそうです。250バーツ~。
こちらは高さ約40センチ。カービングもなかなか凝っています。木の色合がいいいですね、なんとも気分が落ち着きます。上部はきれいなカービングが施され、中央にタイ数字使用の時計、そして下の扉は開閉できる造りになっています。中に自分の好きな物を飾ることができます。
カービングはアユタヤの工場で
店舗の隣には工場があります。みなさん、黙々と真剣に作業をしておられました。
工場はこことアユタヤにあり、カービングの作業はアユタヤ工場で行っているそうです。木だけではなく、竹も使われています。カービングといえば果物や野菜、また石鹸などと、タイでは暮らしの中でその美しさに出会う機会も少なからずあります。タイらしさを感じる物のひとつですね。
デザインの注文も受け付けています
こんなデザインで作って欲しいという希望も受け付けているそうです。取材時も、企業からの発注品をたくさん制作中でした。カラフルな物から伝統的スタイルの物まで何でも相談をして下さいとのことです。
行き方
地下鉄ラップラオ駅の4番出口から徒歩15分ほどです。出口を出たらラップラオ通りに左へ歩き、ソイ(小路)33を入ります。500メートルほど行くと左手にあります。一般家屋風ですが、社名のSIAM TEWA の文字があり、表に時計が飾ってあるのでわかります。
デパートや市場、民芸品売場などで見かけるキャメロットの時計ですが、ここラップラオの本社には多くの種類が揃っています。いろんなタイプを見てみたい方にお勧めです。まとめ買いにも便利です。
以上バンコクナビがお伝えしました。