色・柄・生地すべてが違う、魂が宿ったお洋服たちとの『一期一会』を楽しめるお店。
サワッディーカー、バンコクナビです。人との出会いは一期一会、とはよく言われることですが、人に限らず、魂がこもったものとのめぐり合いは、心をふるわせる、人生の重要事項。それをナビに教えてくれた、『it’s happened to be a closet』のお洋服たちをご紹介します。
★ Let’s open a closet
やってきたのは、サイアムスクエア・ソイ3。ここサイアムは若者が集う街、誰よりも目立ちたい!とばかりにハイテンションな店構えのお店が並ぶ中で、「私を見つけられるかしら?」という風情で、控えめに黒く塗られた外観は逆に目を引きます。脇のカラフルなタイルと、入り口に置かれた赤いバイクが目印。
★ What’s happened to be a closet?
ゴールド色の、ひんやりとした感触のドアノブに手をかけ、「かちゃり」と良い音を立ててお店の中へ。2階建てのお店の中は、色とりどりのお洋服の洪水。売り場・踊り場・ソファの上…、ところ狭しとお洋服や小物が置かれています。こんな大胆不敵&天縫無衣なディスプレイのお店は初めて!
もともと、クローゼットのような小さなお店から始まった『it’s happened to be a closet』。“あなたのワードロープになるために洋服に起こったこと…、つまり起こるべくして起こったすべてのことを大切にしたい”それがお店の名前の由来にもなっています。お店の辞書に“型にはまる”の文字はなし。タンクトップもあればニットもある、という風に季節を問わないラインナップなので、シーズンごとのセールはなく、その代わりに、クリスマスの期間には『it’s happened to be a closet』の中だけで通用するベアーの絵のついた紙幣“ベアキャッシュ”を、買い物した金額の20パーセント分もらえます。
お洋服は無造作に並べられているようですが、よく見ると、グリーン系、イエロー系、ピンク系、ブラウン系、ブラック系とカラーごとにディスプレイされています。「何から見ていけばわからない!」という人は、まず自分の好きな色のお洋服たちを見ていきましょう。
服の合間にちょこちょこと置かれているお人形も見逃せない魅力を放っています。思わず、「ねぇ、ナビにはどれが似合うと思う?」と相談してしまいそう。
★ it’s happened to be a closet
『it’s happened to be a closet』のお洋服たちは、同じデザインでも、1着1着使われている布の種類や柄が違います。これが、ナビが“洋服との一期一会”を謳う理由。ギンガムチェック・ミリタリー・シースルー・ベロア・ドット…。色と素材の洪水の中を泳いで、“この1着”に泳ぎ着いてください。
単一量産でないしるし、値段もそれぞれ違うのです。たとえばこちらで紹介したタンクトップは約4,000バーツと、タイの物価からすればやや高級プライスに感じるかもしれませんが、かかっている時間と手間を考えれば納得。1糸1糸に込められた魂ごと買うつもりで、吟味して選びましょう。
★ items of a closet
1つ1つのアイテムを紹介していくときりがないながら、ナビのハートに火をつけたアイテムをご紹介します。ここのお洋服の特徴は、なんといってもハンドメイドの刺繍。刺繍が丁寧で、生き生きとしています。じぃっと見ていると、連れて帰ってナビのお部屋のクローゼットにしまったあと、夜寝ているうちにナビ仕様に柄が動いていそうな気さえしてきます。
アメリカンなポップでスポーティなものから、アジアンチックなものまで、デザインは千差万別。一見、目隠しをして福笑い的に柄を並べたようにも見えますが、無茶苦茶になる一歩手前でバランスを保ってまとまっているのは、まさしくデザイナーさんの才能によるもの。小宇宙を凝縮したような世界が、1着のお洋服の上で展開されています。ステッチの糸の1本、ボタンの1個から絶対にすべて自分で選ぶそうですよ!
★ Try try try them on!
ここのお洋服の面白くもあり不思議でもあるところは、自己主張の激しいデザインのように見えながら、身に纏う人を主役にすべく、引き立てる存在になること。とはいえそれは“似合う”服を選んだときの話。人と人も、話してみないと気が合うかどうか分からないように、お洋服も袖を通して初めて相性が分かるというもの。ピンときたお洋服と、手に手をとって試着室へ!
グリーン系が好きなナビがピックアップしたのはこの上下。セットではないのに一緒に着ると柄が喧嘩せず、しっくりとなじむのが不思議です。バラの花びらを模したような巻きスカートは、バックスタイルもかわいい!トップス13,500バーツ・スカート19,500バーツ
ジプシーっぽいワンピースは9,850バーツ、羽織ったカーキのジャケットは25,500バーツ。青いTシャツ8,450バーツ、スカート21,500バーツ、黄色いスゥエット8,450バーツ、ワンピース28,500バーツ。タンクトップは9,850バーツ。
じっくり探せば、『服に着られる』のではない自分にぴったりの服が見つかるはずです。
★ Eat eat eat them!
2Fには、イタリアンが食べられるカフェがあります。本日のラビオリ(300バーツ)やラムテーダロンステーキ(150g/650バーツ)など本格的。
気軽にお茶でも…というときのために、ドリンクメニューも充実、爽やかなアイスティーは125バーツです。『it’s happened to do the orange juice(160バーツ)』なんていうメニューもありました。
★ it’s a サロン
ヘアサロン
ヘアサロンもあります。羽織る布もかわいい!サロン系は、美容師さんやセラピストさんが常駐しているわけではないので要予約です。
ネイルサロン
ネイルサロンも。マニキュア300バーツ、ペディキュア350バーツ。ネイルペイントはネイルのブランドによって料金が違います。アナスイ、シャネル、シュウウエムラは150バーツ、ポール&ジョーは200バーツ。
マッサージ
ロッキングチェアに身を預けての、夢見心地のフットマッサージ(1時間650バーツ)やエステもあります。
★ RESTROOM
お手洗いも、行くのが楽しくなってしまうようなカラフルタイルの『it’s happened to be a closet』仕様。スパ用のシャワーもありました。
★ カオサンロード
カオサンロードにもお店があります。こちらは『it’s happened to be a closet Nero』。『Nero』とはイタリア語で“黒”。もともと古い民家だった建物の風情を生かすべく、黒を基調にしたシックな内装になっています。
お洋服のラインナップはサイアム店と同じ。広さは若干広め、もちろんサロンもあります。
カオサン店の醍醐味が、ゆっくりくつろぐためのプラーヴェートルーム。使用料はかかりませんが、予約するのがベター。
ゆっくりできるとあれば楽しみたいのが食事。おしゃれなキッチンからおいしい料理が繰り出されます。この、シェフが着ている背中に刺繍があるシャツが、唯一のメンズウェアなのだそうです。
ビーフサーロインステーキ(250g/670バーツ)など自慢のイタリアンをいただきます。デザートは、おっきなイチゴがごろりとのったタルト“ストロベリーマスカルポーネ(195バーツ)”はさくさくの生地の上にふんわりクリームがたっぷり。ベリー好きならベリーベリーベリーの“ゴードンプディング(185バーツ)”。
日本人店員さん
心強いことに、カオサン店には、日本人スタッフ・トモミさんが常駐。「このデザインで色違いはあるのかしら?」などという質問も細かく聞けてしまうし、スタイリングアドバイスもしてもらえます。
★ it’s happened to be BREAD&CAKE
サイアムパラゴンGフロアにあるベーカリー専門のお店、その名は『it’s happened to be BREAD&CAKE』。フルーツタルトは150バーツ。ニューヨークチーズケーキは165バーツ、スワン型のシュークリームは5個160バーツ。
いかがでしたか?
色・柄・生地の新旧などさまざまな要素が一着に詰まった『it’s happened to be a closet』のお洋服たち。そこにこめられたコンセプトはそのまま相似形で、カフェ・サロン・レストランがミックスしているというお店全体のつくりに通じています。
“この1着”を見つけて、『人生を豊かにするためのすべてのことを大事にしたい』という確かな信念を自分のものとして取り入れたいと願いつつ、以上バンコクナビがお送りしました。