タイでの薬選び(かぜ薬編)

いざと言うときのために、ナビが身を持って効果を体験

旅行でタイを訪れる場合には、
「タイの薬は効きすぎるので日本から持っていったほうが得策」とよく言われます。
実際、薬局で販売される風邪薬などは効果覿面な反面、ボーッとなったり、眩暈がしたりと副作用と呼べるような症状が現れることもしばしば。
とはいえ、日本から持ってきた薬が効かなかったり、切れてしまった場合には現地の薬に期待するしかありません。

タイでは薬屋さんがお医者さん?

一般的なタイ人は頻繁に病院にかかることはなく、まずは市販の薬を買って、それでも治らない場合にはじめて病院を訪れる人が多いようです。というのも、病院も市井の薬局も“問診して薬を処方する”という全く同じプロセスなため、「どっちでも同じ」と考えられることが多いためです(逆にあれこれと検査に手間暇をかける病院もありますが、いわゆる“高級病院”です)。
ナビもタイの社会保険などを利用して病院を利用することがありますが、ちょっとした問診のあとに市販のものと同様の薬を処方されて終わり。と至って簡単。しかも実際、風邪の場合に処方される薬は、病院でも街の薬局でもほとんど同じです。


さて、現在ナビは風邪を引いており、すこぶる体調が悪くフラフラの状態です。新型インフルエンザもたけなわな中で、訪れた病院では問診のみで「ただの風邪ね」と軽く言い放たれ、たくさんのかぜ薬を処方されました。普段ナビが使用しているかぜ薬を含め、かなりの数の薬が貯まってきたこともあり、今回はタイの風邪薬について、実体験もふまえてご紹介します。

解熱剤、咳止め、鼻炎薬のセット

パラセタモン500mg、タイラノール(10バーツ前後)

パラセタモン500mg、タイラノール(10バーツ前後)


通常、街角の薬局などで薬を買う場合、解熱剤(頭痛薬)、鼻炎薬、咳止めをセットで買う(買わされる?)ことが多いようです。
定番頭痛薬「パラセタモン」
タイでは頭痛薬を総称して「パラセタモン」と呼ぶほど。熱があったり、頭痛がしたりといった一般的な症状に効くポピュラーな薬で、「サーラー」、「ティフィ」、「タイラノール」など様々な名前でコンビニでも売られています。1回で1~2粒が適量とのことですが、症状によっては2/1粒で充分のようです。2粒飲むと一気に眠気が襲ってきます。

眠気の原因、鼻炎薬
鼻炎薬にもいろいろありますが、どれも酷い「眠気」に襲われるのが難点。立っていようが座っていようがお構いなしで睡魔が襲ってきます。
確かに鼻詰まりは改善され快適なのですが、ナビは寝るとき以外はあまり飲まないようにしています。
Nasorestタブレット、10錠で40バーツ

Nasorestタブレット、10錠で40バーツ

眠くなるのが嫌だったら寝る前以外は飲まないように言われました……

眠くなるのが嫌だったら寝る前以外は飲まないように言われました……

効き目が微妙な咳止め
個人的には効いているのか効いていないのか一番わからないのがこの咳止め。ナビがスモーカーなのもいけないのでしょうが、日中は大して効果が無いように感じられますが、寝る前に飲むと、飲まないときよりも多少は効いているような気もします。
BRONPECT-Dタブレット 10錠で40バーツ BRONPECT-Dタブレット 10錠で40バーツ

BRONPECT-Dタブレット 10錠で40バーツ

今回の病院で処方された薬


今回、さすがに新型インフルエンザだったら怖いので訪れた、トンローのカミリアン病院。
「ただの風邪」に対して処方されたのは以下の3点。ちなみに薬代は無料(毎月700Bの保険料を納めています)。
 - 頭痛薬…サーラー(SaRa)、パラセタモン500mg
 - 鼻炎薬…ナーソーリン(Nasoline)、Triprolidine with Pseudoephedr
 - 咳止め…コヘザイン(Cohexine)、Bromhexine 8mg
効き目よりも眠気や朦朧としてくる意識のほうが心配です。発症から4日目の現在、熱が下がったのは確認されました。
頭痛薬

頭痛薬

咳止め

咳止め

鼻炎役

鼻炎役


効果のホドは…
風邪の場合はやはり引き始めが肝心。引き始めを逃さずに、薬と栄養と休養を摂ることができれば、長引くこともなく簡単に快方に進みます。しかし、一旦悪化の一途を辿るとどんな薬を飲んでも多少、症状の緩和はあるにせよ長引いてしまうことが多いようです。
人によっては「薬を飲んだがために長引いたような気がする」という人も。

タイでは新しい「総合感冒薬」。しかも鷲のマーク!


日本では「かぜ薬」として諸症状に効く「総合感冒薬」がポピュラーですが、タイでは症状毎に投薬するのが一般的でした。そんななか日本の大正製薬がタイで販売を始めた「パブロン」は総合感冒薬として1錠で2役、3役をこなすタイプのものもあり、ナビとしても期待していますし、日本のメーカーのものという安心感もあります。
写真の「パブロンXT(75バーツ)」は成分の大半はパラセタモン(500mg)で、他に3種類がブレンドされています。今年に入ってナビが自宅に常備していますが初期段階の風邪には効果的なようですし、複数の錠剤を飲むのより気が楽なのがポイントです。
いかがでしたか? 「効きすぎる」と悪評高いタイの薬ですが、現地に住むナビにとっては強い味方です。自己の健康管理も大切ですが、時としてそれが及ばないこともあり、なんだかんだで定期的にお世話になっています。
街の薬局には、多少日本語の分かる薬剤師さんもいますし、英語なら問題なく通じますので急なときや、「病院に行くほどではないけれど…」という時に試してみてはいかがでしょうか。

関連タグ:病院市販薬

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-07-10

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