【防犯ナビ】知略の攻防! 隙の探りあい、はたまた先手必勝か。

隙を見せればトラブル必至。隙をなくすか、それとも先手必勝か?

知略の攻防。相手の隙を突くか突かれるか、はたまた先手必勝か。

サワディーカポム。バンコクナビです。
日本人観光客だけでも100万人を超えるといわれている観光立国タイ。その明るいイメージと相反するように、在タイ日本大使館の邦人保護件数は毎年2000件近く、その件数は10年以上に渡り世界の日本大使館の中でもトップの件数です。

景気の悪化で犯罪発生率も上昇するだろうと言われている昨今、「転ばぬ先の杖」とまでは行かないかもしれませんが、知らないよりも知っておいたほうがお得な、防犯に関する情報を定期的にお届けしています。

今回は「狡猾さ」にスポットを当てます。隙を見せて騙されるか、先手を打って犯罪抑止を心がけるか、どちらにせよ予備知識として、みなさんの「もしも」の時に役立つように。というのがナビの一番の願いです。

店員なりすまし詐欺

飲食店などでいつの間にか現れて店員になりすまし、飲食代金の前払いを要求し、こちらが払うとそのままドロンというパターン。(お間抜けな)ナビの体験はこのような感じでした。
写真はイメージですと言いたいところですが遭遇現場です。

写真はイメージですと言いたいところですが遭遇現場です。

日本から来た知人10人と某キャバレー・ショーへ行くことに。チケットを買い、開演まで時間もあり食事もまだだったため、最寄のレストランへ。

席を確保し、ドリンクや食事を注文しようとするとそこに小奇麗な身なりの男性が現れ、片言の日本語でオーダーをウェイトレスに通したり、運ばれてくるお皿を小まめにサーブしたりとまるでその店のマネージャーのような動き。

そして落ち着くや否や「とりあえず1000バーツ先払いでお願いします」。と言われ何気なく支払うとお礼を言って颯爽と立ち去っていきました。さて、いざお支払いの段になり、「さっき1000バーツ払ったよ?」と告げると、ウェイトレスは「?」と言う顔。

その瞬間になってやっと、「やられた(笑)」と。

話には聞いたことがあったのですが、こうも簡単にやられてしまうとは……。身なりのキレイな彼をこちらは「従業員」、店側は「引率ガイド」と思って誰も不思議がらなかったのです。
怒りよりも先に全ての関係者の盲点を突き、見事切り抜けたことに「これは上手い!」と店の従業員を含め皆で感心しました。通常は伝票があってそれをチェックして支払いするのが当然なんですが、大所帯ゆえ注意力が散漫になったようで、人間の心の隙がいかに簡単にできるかを思い知らされました。

ちなみにその彼、先日ついにお縄になった模様。タイの民放で人気の「事件再現シリーズ」でタイ人の客を騙そうとして失敗した様子の再現VTRが放送されていました。

ホテル室内での盗難対策は?

旅行者が宿泊したホテルでの盗難事件は後を絶ちません。ゲストハウスのドミトリーのような場所では日常茶飯事ですし、安宿と呼ばれる部類の宿では良く聞くハナシです。どんなに立派なホテルでも人が関わる以上、「魔が差す」ことは否定できないのが実情。こちらだって、気が緩む瞬間というのは必ずあります。

ナビの知人でアフリカを旅行中に宿で財布にある手持ちの現金以外の全てを失ったという人がいます。国際電話を掛けることさえままならない地方での出来事のために「もう日本には帰れないと思った」と今は笑って言いますが、当時の困り具合は想像に難くありません。

また、ある知人は中国は北京近郊でパスポートを含めた全ての荷物を置き引きされ、その後の手続きなどでこれまた「ヒドイ目にあった」と語ります。

「貴重品の管理は厳重にする」というのは当たり前ですが、ホテル宿泊時の1歩進んだナビ流危機管理を提案します。
どの辺りがセーフティなのかわからない「セーフティボックス」

どの辺りがセーフティなのかわからない「セーフティボックス」

ナビの知人でアフリカを旅行中に宿で財布にある手持ちの現金以外の全てを失ったという人がいます。国際電話を掛けることさえままならない地方での出来事のために「もう日本には帰れないと思った」と今は笑って言いますが、当時の困り具合は想像に難くありません。

また、ある知人は中国は北京近郊でパスポートを含めた全ての荷物を置き引きされ、その後の手続きなどでこれまた「ヒドイ目にあった」と語ります。

「貴重品の管理は厳重にする」というのは当たり前ですが、ホテル宿泊時の1歩進んだナビ流危機管理を提案します。

これくらいの金庫だと安心度が高いですね

これくらいの金庫だと安心度が高いですね

それは、「チップを多めに置く」ことです。ホテルなどのルームキーピングのスタッフは通常、日本人では考えられないほどの薄給です。それを補うのがチップなどの副収入と言えます。

日本にはチップの習慣がないこともあり、ややもすれば置き忘れてしまう事もしばしば。
ベッドメイクや掃除をしてくれる方から見れば「立派な身なりで、泊まる部屋は自分の1週間分の給料と同等なのに、20バーツかそこらのチップさえも無し」と来れば逆恨みも甚だしいですが「魔が差す」ことも無いとは言えません。それを避けるためと思えば安いものではないでしょうか。

ナビが通常ホテルに連泊するときには、チップとして20バーツ、それにポケットの中の小銭のうち不要な分を加えて枕元に置き、外出することにしています。時には小銭だけで50バーツを越えることもありますが、「お賽銭」だと思っています。
実際、この方法のお陰かどうかは分かりませんが、未だに宿での盗難には遭遇したことがありませんし、これがきっかけでハウスキーピングのおばちゃんと仲良くなって、美味しいレストランを教えてもらったり、時には口説かれたり(!?)と悪いことは起きてはいないようです。

もちろん前述のように備え付けの金庫を利用するなどして「貴重品の管理は厳重に」した上でのお話ですのであしからず。

不幸にも貴重品が盗難に遭った場合には、毅然とした態度で宿に協力を求め、警察やツーリストポリスへ連絡するようにしてください。

仮に一文無の状態でも日本大使館の邦人保護課へ向かえば基本的にどうにかなります。その際に、手続きがスムーズになるようパスポートのコピーを携行したり、携帯電話のカメラでパスポートの券面を撮影しておいたり、その手のいざと言うときの情報をインターネットのストレージサイトや自分宛にメールしたりすることも有効です。
パスポートに記載された情報については、旅行者の場合Visa(もしあれば)の券面に加えて出入国カードも一緒に保存できていれば、もしもの際にタイのイミグレーションでの手続きがスムーズになります。

NAVIはMicrosoftの提供する無料ストレージサービス「スカイドライブ(Skydrive)」を利用しています。

いかがですか? タイに限った話ではありませんが、旅先では少しの油断が命取りとまでは言いませんが、しなくても良い苦労をするハメに陥ることも少なくありません。

この情報がみなさんのお役に立てば幸いです。とはいえ、思い出す暇もないくらい忙しくって楽しい旅行であって欲しいと願います。

次回は少し凶悪度を上げて、強盗の類に焦点を当てたいと思います。
以上バンコクナビでした。
関連タグ:防犯詐欺盗難

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-03-06

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