【閉店】養生堂(ヤンセンタン) プロンポン店

Yang Seng Tang Chinese Restaurantร้านอาหารจีนบำรุงสุขภาพ

閉店・移転、情報の修正などの報告

モダン・チャイナなインテリアに囲まれ、本格中華に舌鼓!【閉店済み】

サワディカポム!バンコクナビです。ランスアン通りにあり在住者の間で評判だった中華料理のお店「養生堂(ヤンセンタン)」の新店舗がエンポリアムにほど近いスクムビット通りソイ24にオープンしたと聞き、さっそく伺ってきました。

場所はスクムビットソイ24の奥

BTSプロンポン駅を降り、エンポリアムの脇にあるソイ24を約500mほど入ります。もう少し奥に進むとソイ22と合流し、デービスホテルが右手に見えてくるあたりの右手が新店舗の場所です。夜はライトに浮かぶ赤と黒のインテリアで非常に目立ちますが、明るいときは意外に地味ですのでご注意下さい。
この建物のを目印に。すぐ隣です

この建物のを目印に。すぐ隣です

凝ったインテリアの並ぶ店内

赤と黒をベースに壁掛けや書、パーテーションで華やかに飾られた店内はインパクト抜群!かと思えばホームセンターで買ってきましたと言わんばかりの棚が無造作に置かれていたりして、そのギャップがいかにも中国らしい気もします。オーナーのタンさんがご自分でデザインし、中国の工房で制作したというオリジナルのインテリアはどれも中国の歴史を感じさせる半面、とてもモダンでいかにも現代風なデザイン。店内のパーテーションとして、また通りに面したガラスの目隠しとして設置された装飾が見事なプレートは実は売り物。2枚セットで4万バーツですが、既に何枚も売れていて人気商品とのこと、流石です。店内にあるインテリアの多くはオリジナルで販売もしているそうなので、気に入ったら聞いてみてくださいね。ちなみに厨房との間に置かれたカウンターは、中国から持ってきた150年前のもの。博物館にあっても不思議ではないものが普段使いされているあたりが中国の懐の深さなのかと感心です。

薬膳だけじゃない! 定番料理も美味しい

ランスアン店の紹介では「薬膳」にスポットを当てたナビですが、ナビの個人的な「医食同源」の解釈は少し違います(もともと日本人の造語なのですが…)。イチイチ「身体にいいから」とか「薬効成分が入っているから」、食べて「健康増進しましょう!」というのではなく、ありふれた食物を普段どおりの調理でバランス良く普通に食べることで日々の健康は保たれるべき、というもの。ビタミン不足だからといってサプリをたくさん摂っても身体が摂取できる量は限られているので余った分は排泄されてしまうのと同様、普段はカップラーメンで週に一度だけ豪華な食事を取れば健康が維持できるわけでもありません。毎日「普通に」食べ続ける事が大切だと考えるナビは、あまり「薬膳」だの「精進料理」だのという響きにつられて食事するのは好きではありません。ましてや、ココはハーブ天国「タイ」。日頃から葉っぱも草も出された分だけバリバリ完食してるので「健康のため」という口上は捨ててせっかくの本格中華、嗜好の赴くままに試食させていただきます。

なかなかのお味にビールが進みます

下調理として食材を油で素揚げしたり、味や香り付けには濃厚なスープ「湯(タン)」を用いたりと、どうしても濃い味になりがちなのが中華料理ですので、普段はその油分を洗い流す中国茶が欠かせませんが、男だったらやっぱりビール。こういう健康に悪そうな食べ合わせは最高に美味しいので幸福度も高いのですが、蓄積される脂肪への恐怖もあったりなかったり、気にしたら負けでしょう。遼寧と北京から来た2人のシェフの自慢の料理を「青島(チンタオ)ビール 大瓶120バーツ」で迎撃です。ナビの今回の中華攻略ポイントは2点。「定番料理のお味の程」と「日本人も大好き、乾物の旨味チェック」です。
紹興酒はもちろん、日本のお酒やワイン、洋酒などアルコール類の品揃えもまずまずです 紹興酒はもちろん、日本のお酒やワイン、洋酒などアルコール類の品揃えもまずまずです 紹興酒はもちろん、日本のお酒やワイン、洋酒などアルコール類の品揃えもまずまずです

紹興酒はもちろん、日本のお酒やワイン、洋酒などアルコール類の品揃えもまずまずです

定番その1 麻婆豆腐 120バーツ
そのまま食べても、ご飯にかけても美味しい麻婆豆腐はカレーには及ばないものの日本人の国民食とも呼べる料理、ナビも自宅で良く作ります(中華系タイ人の友人のお婆ちゃんが作った豆板醤が絶品なのです!)。養生堂の麻婆は食べた瞬間からパンチのある辛味が口の中に広がります。もちろん甘み、辛味、スパイスの苦味など複雑なスープの味が楽しめますし、ツルツル豆腐と挽肉の歯ごたえがいい感じです。


定番その2 エビのチリソース 290バーツ
中華と言えばエビチリです。「これでもか!」と言うほど食材に火を通すタイ料理と違い、塩加減の塩梅を心得た中華の技でプリプリに仕上がった海老に思わず「ムフフ」と変態チックな笑みがこぼれます。ピリ辛チリソースと余熱で程よくシナったネギの風味がこれまた絶品。もう取材と言えどもビールが止まりません!

定番その3 焼き餃子 100バーツ
日本人にとって餃子といえば焼き餃子ですが、中国では「水餃子」が普通。器にいっぱいの水餃子を黒酢でモシャモシャ頂くのもオツですが、日本人としてはやはり「焼き餃子」。ビールとの相性が抜群です。「養生堂」の焼き餃子の特徴は飛び立たんばかりの羽衣のような「羽」。向こうが透けるほど薄い羽つき餃子を作るのが至難の業なのは、自宅のキッチンで嫌というほど体験済み。こういうプロの技に出会えるのが外食の楽しさです。中は豚肉とネギやニラなど。日本のニラ餃子に近い味わいです。

ここからはメニューを見たナビの独断でチョイス。

野菜繊維たっぷり鶏肉サラダ(わさび味、にんにく味) 120バーツ
一応お断りしておきますが、本当に↑のような名前なのです。説明が不要なくらい修飾語がタップリですが、わさび&ニンニクのソースが激しく主張しています。出てきたときは揚げ春雨のサクサク感がアクセントになり、時間が経つにつれて野菜の水分とソースに浸食されてフニャフニャに。野菜の水分も見越したと思しき濃い目の味付けはどのタイミングで食べても美味しい前菜らしからぬ一品です。シッカリかき混ぜていただきましょう。


細切り茄子とひき肉の辛味噌炒め 100バーツ
油と相性がよいというか、やたらと油を吸うナスを使った料理だけあって、「炒め」とありますが揚げものに近いです。外がカラッと揚がったナスに挽肉の風味と「醤」がシッカリ絡んだ、ナビのお気に入り料理です。ナス一切れでビール2口はイケそうな力強い味は自分で作ろうとしても、我が家の非力な火力のキッチンでは到底無理な、これまた技ありの一皿です。

最後はお待ちかねの「乾物」

庶民の味方「干し椎茸」、中華の定番「フカヒレ」や「干しアワビ」など、日本料理も中華料理も「乾物」を上手に使うのが特徴だと考えるのがナビ。そこで最後にいただいたのが「フカヒレスープ 小600バーツ」。乾物はいかに上手に戻すかがポイントで、戻し方によっては独特の臭みが残ってしまったりしてせっかくのフカヒレが台無しになってしまうことも。

養生堂のフカヒレスープはと言いますと……「う~ん、ワイルド!」といった感想。小ぶりな丼(?)の中に大きなフカヒレが「ドーン」と入っていてこれで600バーツ、1500円強と思うとかなりのお得感があります。日本の高級ホテルのフカヒレスープのようにさりげない洗練された味ではなく、醤油味のスープにすっかり溶け込みながらも器の半分近くの容量を占めるボリューム満点のフカヒレのやや乾物臭さを纏ったワイルドなお味と歯ごたえは病み付きになりそうです。ちなみにこれで3人分がいいところ。4人でシェアするとスープが少なすぎて「フカヒレのスープ和え」みたいになってしまいそうです。

まだまだ続くよ食道楽。

胃袋魔人ナビはここまでのお料理、ほぼ完食。中国では完食すると「もてなし足りない」と思わせてしまうので、「料理は少し残すのがマナー」とどこかで聞きかじったので、泣く泣く完食は諦めました……と言うわけではありませんが、オーナーのタンさん自慢の「当店特製 豚挽き肉入り揚げパイ 100バーツ」を食べて行きなさいとのお勧めに便乗させていただきました。料理のお名前が「当店特製」と言うだけあって、待ってる間にどのあたりが特製なのか伺いました。でもタンさん、タイ語があまり達者ではなく、ナビも中国語は「ニーハオ、ハオツー、王心凌…」と皆目見当つかないため、会話をタイ人従業員がタイ語を中国語に翻訳したり、タイ人もわからない中国語は直接ノートを渡しあっての筆談だったりと、とってもカオスな状態。そんなこんなで理解したところによると・・・
「300年近いその昔、清朝第6代乾隆帝の好物で厨士が6時間以上かけて練り上げたパイの皮は向こう側が透けるうえに新聞の文字が読めてしまうほどの薄さで、特製でもあり自慢でもある」とのこと。満腹感に苛まれながらもナビが期待して待っていたところ、「今日は売切れ~」との悲しいお報せ。タンさんのガッカリした表情が印象的で従業員も苦笑い。どうもご自分も食べたかったのでガッカリされたご様子。替わりに出された「中華風揚げパイ 60バーツ」の残骸(?)を「これも好きで毎日食べてるよ…」と、寂しそうに召し上がっていました。しかし残骸とはいえ立派にお料理。とても揚げ物とは思えないサクサク、フワフワとした食感とほのかに甘くてしょっぱいシンプルで優しい味は今宵の締めにふさわしい線香花火のような心温まる料理でした。


こちら「養生堂プロンポン店」ですが、ハイセンスな内装はオープンしたてとあっても既に注目の的のようで、駐妻さんと思しき日本人の団体さんやカップル、観光客の西洋人などひっきりなしにお店に入って来ます。様々な人種を惹きつけるお店の雰囲気と料理は、パーティなどにも最適。結婚パーティや誕生パーティなどにもどんどん利用して欲しいそうです。席数は最大120、個室として利用できる別室は最大12人まで座れる円卓席が2つ、メインのホールは4人掛けのテーブル席が8つと5人掛けの円卓が3つ、お子様用の高めの椅子があるのも嬉しいところです。
前日までに予約すれば、献立は予算に応じて組むこともメニューを見ながらアラカルトでオーダーすることも可能です。海鮮料理からデザートまで100点を超える様々なメニューはどれも魅力充分。幹事さん必見の新レストランです。ただ、中華スイーツの名脇役「杏仁豆腐」が無いのが残念だったのでオーナーに是非とも導入してくれるようお願いしておきました。

いかがでしたか?見どころも食べどころも盛りだくさんの「養生堂」。まだ未体験の方にも是非訪れて欲しい、バンコクの中華料理店の中では老舗でありながらニューフェイスでもある在住者注目のお店です。以上、バンコクナビがお伝えしました。

記事登録日:2009-06-11

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2009-06-11

利用日
女性 男性