ビールのつまみ? 虫グルメの「リアル」に迫る

【閲覧注意】食に貴賎なし! お馴染みの虫屋台。さて、お味のほどは?

【閲覧注意】色々な意味で刺激の強い画像が含まれております。ご注意ください。

サワディーカポム バンコクナビです。
タイに来ると屋台の多さに驚きますが、同様に販売されているモノにも驚くことが多々あります。

虫屋台もその1つ、今日は虫屋台のオジさんを捕まえて、色々聞きつつそれぞれのお味などをレポートします。
日付も変わろうかと言う、23時過ぎ。スリウォン通りのボーイズストリート前で虫売り屋台を発見。突撃取材を敢行しました。

屋台の主はラチョープ氏。この道10年以上。テリトリーなどは特に無く、自作の屋台の台車と連結したバイクに跨り、気分次第でシーロムエリアやスクムビットエリアを流して商売しているそうです。

販売に当たっては、元締めから調理済みの「虫」を仕入れ、完売できれば約2000バーツの売り上げ、ちなみにこの日は「まだ120バーツだ(泣」とのこと。現在の1日の売り上げは平均すると400バーツ前後。以前の景気の良かった頃は1晩で3回売り切ったというのを聞くと、深夜24時近くでこの売上額はたしかにお気の毒です。

ナビが一番知りたかったのはその仕入先。なんとこれらの虫はカンボジア産だそうです。
虫取りを生業としている人たち→カンボジア側の仲買人→タイ側の仲買人→元締め→屋台のオーナー→我々「食べる人」と私たちの口に入るまでになんとも長いステップを踏んでいることにまず驚きました。
さらに、これだけ中間搾取されているにもかかわらず、小さい柄杓でひと掬い5バーツほどのお値段で売られるのですから、カンボジア側の末端の方々の売値はいったいいくらなのか…、恐ろしいものがあります。

顧客層は怖いもの見たさ(食べたさ?)の我々観光客よりも、田舎からバンコクへ出稼ぎに来たタイ人のほうが多いそうです。確かにひっきりなしに見目麗しい若者(場所が場所なので)が買って行きます。
「小さい頃から食べてたからね。懐かしいし、お菓子と一緒だよ!」と屈託無く語るのを目の当たりにすると、食文化の違いを感じざるを得ません。

目くるめく「虫グルメ」の世界へようこそ!

ちなみに、ナビの地元でも虫を食べる文化があります。私の地方では蜂の幼虫なんかは割りとポピュラーでした。周囲を山と川に囲まれて育った野生児だったこともあり、虫を食べることに対して正直それほど抵抗はありません。

タイに住んで5年、「食に貴賎なし」を身上に、出されたものは何でも完食するのがモットー。
さっそく頂いてみましょう。
カイモッデーン(ไข่มดแดง)

炒めた羽アリをレモングラスと刻んだ赤唐辛子で和えてあります。1匹1匹が大きく、お腹には卵が詰まっています。お味のほうは普通に辛いです(笑)。お腹の卵がプチプチ弾ける食感がポイントでしょうか。ちょっと羽がモソモソします。

タカテーン(ตั๊กแตน)

いわゆるバッタです。唐揚げで味付けは塩コショウ+ナンプラー&旨味調味料といった感じ。頭からサクサク、ボリボリとまさにスナックのように食べられます。とはいえ、ところどころ鋭い部分もあってか、口に刺さりそうです。

ロッドゥワン(รถด่วน)

タケムシというイモムシの唐揚げです。サクサクに揚がっていて、塩コショウとナンプラーの味付けは、暗いところで食べれば普通に食べられそうです。おそらく、色々な意味で一番食べやすい「虫」だと思いますが、時々、生揚げで口の中で「プチッ、ムニュ」と来るのが難点です。

チンリッド(จิ้งหรีด)

コウロギを炒ってレモングラスと和えてあります。おとなし目の味付けが虫臭さを抑えきれず、次々食べるにはかなり抵抗感があります。プチプチとした食感はアリよりも上ですが、足が歯の間に挟まって少し食べ難さもあります。揚げたものの方が食べやすいかも。

メンイーヌーン(แมงอีนูน)

フンコロガシという名前からして、口に入れるのが鬱になりますが、お味のほうもそれなりです。この手の羽のある生き物はどれもやや食べにくい気がします。周りのタイ人が「ほら、あれだ。水牛のウンチに棲んでるヤツ!」などとリアルな説明をしてくれて、ナビとしては一番抵抗がありました。

メンガチョーン(แมงกะชอน)

ナビが小学生の頃、なぜかオケラを捕まえた人はヒーローでした。すばしっこくてカブトムシよりも捕まえるのが大変だったからでしょうか? タイに来て、食べることになるとは思いませんでしたね。

トワマイ(ตัวไหม)

蚕のサナギもサクサクとした食感です。時々シッカリ(シットリ?)したものがあるのもご愛嬌でしょうか。とはいえ、基本的にはどの虫もカラッと揚げられているので、見た目ほどのインパクトはありません。

タップタオ(ตับเต่า)

ゲンゴロウです。小さいものは意外とサクサクしてて食べやすいのですが、3センチを越えてくると、羽が硬くて少し口の中でモソモソして食べにくくなります。トライするときは小さいものを選ぶのがポイント?

【番外編】キアッド(เขียด)

虫ではなく小さめのカエルです。大きいものはゴップ(กบ)とよばれます。両生類ということもあり、虫と違って多少旨味があります。しかし、原型を留めた揚げ上がりは最悪です。見た目のグロテスクささえクリアできれば、いいビールのおつまみになれるかも?
いかがでしたか? って今回は聞くのがいささかはばかられますが、せっかくの東南アジアの旅ですから勇気を出してトライしてみるのもいいかもしれません。タイ人のお友達が増えること間違いなし(?)です。

今回は残念ながら紹介できなかった、タガメやサソリ、はたまた大きなカエル、カブトガニなど、日本の常識を超えた食材はまだまだたくさんありますので、改めてお伝えしたいと思います。

その前に、本社からNG出そうな気もしますが…。
以上バンコクナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-03-09

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