【齋 】ベジタリアン フード週間

旧暦9月1日から9日間は、仏教の菜食週間『齋(ジェー)』。タイ式精進料理で心身を清めましょう!

サワッディーカー!バンコクナビです。
タイでは、旧暦9月1日からの9日間は、『齋(ジェー)』と呼ばれる菜食習慣となっています。これはもともと、観音さまを信仰する中華系仏教徒の殺生を慎むための習慣でしたが、最近ではタイ人全体に広まっています。今年は、10月20日から28日がジェーにあたります。この時期、街中には、『ジェー』と書かれた看板を掲げた、野菜料理の臨時屋台が登場します。そして肉はもちろん、タバコやお酒など精神を高揚させるものも控え、蚊なども殺さず、平穏に過ごすのがよしとされています。

食堂もジェー色

一般的な市場の食堂も、黄色に赤文字のジェー色に染まります。とはいっても、ジェー期間の過ごし方は人それぞれ。9日間毎食野菜食を貫く人もいれば、3日間だけの人、1日1回をジェー食としている人など、その度合いは個人に委ねられています。
おかず屋さんには、野菜や豆腐を使った料理が並びます。意外と色とりどりできれいですね。定番の野菜炒めやしいたけと厚揚げの煮物に加えて、日本でいうところの精進料理と同じで、大豆製の肉代替品で歯ごたえや見た目で肉の食感を出しているものもあります。野菜を具にした焼きそばも、スタンダードなジェー・メニューです。

【味は?】 - ジェー料理では、肉類だけではなく、香りの強いにんにくやパクチー(香菜)などの使用も控えます。そのため、肉類は使っていないものの、炒め物などには野菜の味気なさを補うために油や調味料が多く使われていることが多く、かえってカロリーが高いのでは?と思うジェー料理もありますが、やはり総じてヘルシー感があります。

中華街

中華街は、さすが本場の盛り上がり。『ジェー』料理の材料となる、湯葉や豆腐、大豆たんぱくで作ったツミレ状の団子などが所狭しと売られていて、通路は押すな押すなの人だかりです。
中華寺院では、中国式の獅子舞の踊りが奉納されました。勇ましい獅子の舞いと、ユーモラスなお面をかぶったマスコットの可愛らしい動きが対照的でした。
路地をぶらぶら歩いていると、赤や金の奉納品や縁起物のお饅頭に混じって、中華街ならではの齋グッズを発見!胸に大きく『齋』と書かれたTシャツです。1着250バーツとのこと、着ている人はついぞ見かけませんでしたが、ナビ的にかなり気になった品です。

コンビニ・スーパー

コンビニやスーパーでも、大々的にジェーのキャンペーンが行われています。スナック菓子も動物性の原料抜きで、しいたけ味など期間限定のジェーバージョンがお目見え。調味料も、タイを代表する調味料『ナンプラー』は、原料に魚を使っているため期間中はご法度。純大豆原料のものが出回ります。牛乳やヨーグルトの代わりを担うのは豆乳です。
また、ご存知タイのインスタントラーメン『ママー』も、動物性タンパク・油を使わないジェー仕様で登場。味は普通のものとほぼ同じです。

いかがでしたか?
異国の地にいるからには、やはりその土地の行事には敏感でいたいもの。医食同源ということわざがあるように、私たちが毎日食べる物は生活、つまりライフスタイルに大きく影響してきます。無駄な命を奪っていないか?食べ残しをしていないか?など、ジェーをきっかけに毎日の食生活を見直してみてはいかがでしょうか?

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2006-10-25

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