【ローイ クラトーン2006】おすすめスポット & 灯篭作り講座

ローイ クラトーン(灯篭流し)間近、ナビの灯篭(クラトーン)講座開講!11月5日は手作りのクラトーンを流そう!

サワッディーカー!バンコクナビです。
今年も大詰めを迎えようかというこの11月、タイではローイクラトーンという行事があります。今年、2006年は11月5日に開催されます。ローイクラトーンの『ローイ』は“流す”『クラトーン』は“灯篭”、そうつまり“灯篭流し”。タイ人は古の時代から、川河と生活を共にしてきた人たち。雨季が明けたばかりで川が満々と水をたたえているこの時期に、川の精霊に対する感謝の気持ちを込めて、灯篭を流します。タイの人たちにとって、ローイクラトーンは、タイ正月である4月のソンクラーン(水掛け祭り)と並んで、最も大切な行事なのです。
※去年のローイクラトーンの様子はこちらをご覧ください。
さて、このクラトーン、ローイクラトーン当日にはバンコク市内各所で売り出され、気軽に参加することができますが、神聖なこの行事に既成の物を流すのは味気ない、ってことで・・・、クラトーンを自分で作ってしまおう!というナビ企画。昔プロとしてクラトーン作りを請け負っていた経験を持つ、ナビのタイ人営業スタッフを講師に迎えての【バンコクナビ・クラトーン講座】、はじまりで~す!

☆ 買い出し
まずは中華街の近くのパーク・クローン花市場へ行って、バナナの葉や花など、クラトーン作りに必要な材料の買出しです。路地の両脇が花・花・花で埋め尽くされているここには、バンコク中の花屋さんが買い付けにやってきます。ローイクラトーンが近づくにつれて、花の値段は右肩上がりで値上がり。バナナの葉など、普段は1キロ10バーツ程度のものが、この時期なんと100バーツ、10倍です。同行したナビのタイ人スタッフは、目をまんまるにして驚いていました。花は、1袋やカップ1杯などの計り売り、両手ですくって余る程度で大体30~50バーツでした。
☆ 材料
これが、クラトーン作りに使われるものたち。まずは花です。右下から時計回りに、【ドーク・グラープ(バラ)】【ドーク・ラック(ガガイモ科の花)】【パックペット(マリー・ゴールド)】【バーン・マイルー・ローイ(ムギワラ菊)】【ドーク・プット(ジャスミンの1種)】
そして、バナナの葉、台となるバナナの花の芯、発泡スチロール製の芯、釘、ロウソク、線香です。
本日講師を務めるのは、歌やダンスが大好きな、バンコクナビが誇るエンタテイナー社員!?のスパラークさん。今日はよろしくお願いします!
☆ いろいろクラトーン
灯篭にも様々な種類があり、難度の高いものになると、何日もかけて作るのだそう。専用の教本もあります。今回は簡単で見栄えのするベーシック・クラトーン、少し手間をかけたアドバンス・クラトーンの2種類の作り方をご紹介します。

ベーシック(所要時間約1時間)

1.バナナの葉で縁の飾りをつくる
まずは基本の作業、バナナの葉を折って、土台の縁に付ける飾りを作ります。7センチ幅に裂いたバナナの葉を、真ん中で45度ずつ折り曲げます。さらに丸みをつけて折り曲げ、適当な長さに切ってから、釘で土台につけていきます。この作業、はじめてのはずなのになんだか懐かしい…、そうだ『折り紙』と似てるんだ!
横向きと上向き、2重に土台を取り囲んで第1段階終了!
2.バナナの葉で縁の飾りをつくる(2種類)
土台につける飾りを作ります。バナナの葉を尖らせて巻いたもの、斜めに折ったもの、それぞれを3枚重ねにして糸で固定し、台の周りに釘でさしていきます。これらの飾りにはそれぞれ、「グリープバイシー」「グリープパカーソーン」という名前が付いているのだそう。
3.周りを飾る
いよいよ大詰め、周りを飾っていきます。「バーン・マイルー・ローイ」という紫色の花の頭に釘を刺し、縁に挿していきます。この「バーン・マイルー・ローイ」、タイでは1年中咲いている花で、タイ語名称の直訳は『散り知らず』。ロマンチックなネーミングですね。最後に、土台が見えないようにバナナの皮で1周ぐるりと巻きます。
4.出来上がり
「ドーク・プット」という白く小さな花をバナナの葉の先端に刺せばできあがり!縁の飾りさえ出きればあとはとっても簡単です。

アドバンス(所要時間約3時間)

1.ロウソクに付ける飾りを作る
次は、少しステップアップしたクラトーン作り。先に糸が付いた長い針に、バラの花びら、ドークプット、ダーウルアンという花の芯を交互に挿していきます。すると表れたのは見事な花の模様。針を抜いて糸に通し、ロウソクの上部に巻きつけて糸で縛ります。
2.バナナの葉で縁の飾りをつくる(2種類)
土台につける飾りを作ります。バナナの葉を尖らせて巻いたもの、斜めに折ったもの、それぞれを3枚重ねにして糸で固定し、台の周りに釘でさしていきます。これらの飾りにはそれぞれ、「グリープバイシー」「グリープパカーソーン」という名前が付いているのだそう。
3.底をつくる
2センチ幅に裂いたバナナの葉を裏と表が交互になるように交差させて並べ、台に沿って丸く切り、底に敷きます。
4.縁の周りを飾る
細長く切ったバナナの葉を2本クロスさせながら周りに巻いていきます。ちなみにこの飾りは『ノム・サーオ』、“乙女の乳房”というのだそう。
5.ロウソクと線香を立て、花で底を飾る
飾りつきのロウソクを真ん中に立て、周りを取り囲むように、釘をつけた線香を刺します。そして碁盤の目に沿って、白い「ドーク・ラック」と紫の「バーン・マイルー・ローイ」を交互に釘で差し込んで行きます。
6.出来上がり
べーシックと同じく、バナナの葉の先端にドーク・プットを刺して出来上がり!スパラーク先生会心の出来です!

★ ナビおすすめローイ・クラトーン・スポット

クラトーンは出来たものの、どこに流しに行けばいいの!?という人のために、ナビおすすめにローイ・クラトーン・スポットをご紹介します。

タクシン橋
BTSスカイトレインの終点『サパーン・タクシン駅』を降りてすぐの港。BTSを利用すれば、帰りの交通渋滞のことも気にせずにすみます。

ラマ8世橋
ロマンチックさでいえばここ。ライトアップされたラマ8世ブリッジを見上げながら、甘い雰囲気に浸れます。

チュラロンコン大学
タイナンバーワンの国立大学、チュラロンコン大学の構内の大きな池。サイアムやMBKセンターから程近く、便利です。ここでローイクラトーンをしたカップルは別れてしまうという迷信も!?

サンティチャイプラカン城壁公園
カオサン通りの近くにある、チャオプラヤー川に面したスポット。公園内は整備されており、普段は、芝生でくつろぐ各国バックパッカーの姿とエアロビクスに励む地元タイ人という、対照的な姿が見られます。

プラ・チャーン港
王宮近くの港です。観光帰りに寄れるナイススポット。

ベンジャシリ公園
スクンビット、エンポリアムデパートのすぐ隣にあるベンジャシリ公園の池です。

※ローイ クラトーン当日は川沿い各所でイベントが開かれる予定ですが、今年は雨が多く降った影響で増水している場合もありますので十分注意してください。また、洪水被害者に配慮して、ローイクラトーンイベントの縮小・中止となることも予想されます。

さぁ、みなさんも手作りのクラトーンで、今年のローイクラトーンを目いっぱい満喫してみてはいかがでしょうか!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2006-10-30

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