チュラロンコーン大王騎馬像100周年

旧国会議事堂前にチュラロンコーン大王騎馬像が設置されてから100年の時が流れました。

サワッディーカー、バンコクナビです。
旧国会議事堂(アナンタ・サマコム宮殿)の前にある騎馬像、これはチュラロンコーン大王(ラーマ5世)の像です。現タイ国王であるプミポン国王と並んでタイ国民の絶大な人気を集めるチュラロンコーン大王。大王の像がここに設置されて、ちょうど100年が経ったという今年11月の12日から16日にかけて開催された、「100年前の雰囲気の中でチュラロンコーン大王に思いを馳せよう」というイベントに行ってきました。

像に合掌

イベント期間中は、ラーマ5世を敬愛する人々が次々と訪れ、花をお供えしたりろうそくを灯したり、
お寺にお参りする要領で像に向かって祈りをささげていました。

ラーマ5世の功績

ラーマ5世(1853年-1910年)の正式なお名前は、プラバートソムデット・プラジュンラジョームジャーユーフア。幼い頃のお名前がチュラロンコーンだったので、チュラロンコーン大王という名前も広く通用します。自宅に肖像画を飾ったり、写真つきペンダントをつけたり、今でも熱心なファンが多いチュラロンコーン大王。欧米に出向いてさまざまな技術を持ち帰りタイの近代化に努めた「タイ近代化の父」である一方、160人以上の妻を持ち、77人のこどもをもうけたという逸話も有名。子孫を住まわせるために建てられたのがドゥシット宮殿だといわれています。

チャクリ改革

では、ラーマ5世の成し遂げた功績、チャクリ改革の内容とはどんなものだったのでしょうか?それまで公然とまかりとおっていた奴隷制度を廃止した、各地域を好きに支配していた王制度をなくして中央集権を作った、学校制度を作った、など近代化の基盤となる制度はチュラロンコーン大王時代に築かれました。
タイにはじめて自動車を走らせたのもチュラロンコン大王。当時は100年後の渋滞ぶりなど夢にも思わなかったでしょう。

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 灌水技術を発達させ、それまで雨水を貯めて使っていたのを、ポンプでくみ上げた地下水を使用するようになりました。

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郵便・電話・電報網のシステム設立と普及は広く知られるところ。

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タイ初の鉄道駅および線路の建設風景 タイ初の鉄道駅および線路の建設風景

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西洋化の一環として洋服を着る習慣を広めました 西洋化の一環として洋服を着る習慣を広めました 西洋化の一環として洋服を着る習慣を広めました

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チュラロンコーン大王の功績を辿る展示室に、当時の感じで写真が撮れるコーナーも設けられていました。
青空、夕焼け、さまざまな空をバックに騎馬像を写した写真のコンテストも開かれました。

イベントで配られた限定物

ただでさえ「限定物」や「おまけ」に弱いタイ人。チュラロンコーン王様グッズとあれば列を作ってでも手に入れたいところ。長い行列の先でゲットできるのは、セピア色の限定パンフレット。イベントの内容が書かれています。
こちらは限定ポストカード。イベント期間中、5種類が日替わりで1種類ずつ配られます。5種類すべてを手に入れたければ毎日きてくださいね、ということです。こちらも大人気で品切れが心配されるほどした。

100年前の雰囲気を味わう

100年前のバンコクを再現しようと、広場前には人力車が走っていました。乗車1回につき10バーツ。これが発展して今のトゥクトゥクになるのですね。
顔を出して、100年前の時代のいでたちで写真が撮れるボードも。
昔は水路のいたるところで見られたという水上市場も登場。舟に商品を積んだ売り子さんたちが舟をゆらゆら揺らしながら行ったり来たりする様子は、のんびりとしてよい光景でした。
「タラート100ピー(100年市場)」が出現。売り子さんが当時の服装に身を包み、昔懐かしいものを商っています。…でもよく見ると、今売られているものとあまり変わらない気もします笑。
民族衣装を身にまとった人々による人形劇や踊りなどの催しも。

夜遅くまで

チュラロンコーン大王像にお祈りする人の人波は途切れることがありませんでした。

あらためてチュラロンコーン大王の偉大さとタイ人の大王に対する親愛の情を目の当たりにし、タイ人の愛国心の強さをひしひしと感じたイベントでした。以上バンコクナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-12-02

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