ラチャダーぶらぶら歩き!MRTラマ9世駅~タイ文化センター駅編

ラチャダーには何も無いと言われたのは昔の話。夜な夜なバンコクの若者が集う元気なスポットをご紹介。

サワディー・カポム! バンコクナビです。
皆さんは「ラチャダー」と聞いて何を思い浮かべますか?

「庶民の街」、「ディスコ密集エリア」はたまた「男性専科」……。
あまり短期の旅行者が近づかないエリアなのは確かですが、実は奥深い見どころいっぱいのエリアなのです。と言うより、見どころいっぱいのエリアに「なってきた」と言うのが正しいかもしれません。
ラチャダーエリアMAP

ラチャダーエリアMAP

一般的にラチャダー・エリアと呼ばれるのはラチャダピセーク通りがラマ9世通りと交差する辺りから北に向かい、スティーサン通りと交差する界隈までを指すようです。

実はこのエリア、ほんの40年前くらいまでは沼地や更地で本当に「何もなかった」と良く言われます。昔の地図を見ると実際に、アソークの交差点から北にアソーク通りを抜け、ペッブリー通りを過ぎると「アソーク・ディンデーン道路」となり、ディンデーン通りへと西へ折れていただけでした。

それまでは、スクムビット通りのアソークの交差点から南へ延びる道がラチャダピセーク通りと呼ばれていました。そして潅漑技術や土木工事の技術が上がったためでしょう、沼地だった今のラチャダーエリアができあがり、ラチャダピセーク通りが開通したことで、今のようにバンコク唯一の環状線(あまりそんな雰囲気はありませんが…)として繋がったわけです。

ということで、ラチャダーと呼ばれるエリアはまだ歴史の浅い、発展途上の街なのです。
しかも伸び代はまだまだ多く、未開発のエリアでは、こぞって商業施設やコンドミニアムなどの建設が進められています。以前は風俗店舗が多いこともあり「ラチャダー」と言えば煙たがられる存在でしたが、今では行政の管理もあってかピンク色の街から変貌を遂げようとしています。

現在のラチャダーは歴史の浅い街特有の熱気にあふれ、それに惹かれてか若者が集うディスコなどの娯楽施設が増え、同時にアパートやマンションなども多く建ち並び、ベッドタウンとしての様相を見せ、更に2004年の地下鉄(MRT)の開通を受けて、多くの日系企業が拠を構えるようになり、それに伴い日本人の姿も多く見られるようになっています。

今回はそんな「ラチャダー」と呼ばれるエリアにスポットを当てぶらぶらしてみました。まずは地下鉄ラマ9世駅~タイ文化センター駅までのエリアです。

通称“フォーチュン”から出発

地下鉄「ラマ9世駅」1番出口を出るとそびえ立つのが通称「フォーチュン」と呼ばれる「グランド・メルキュール・フォーチュンホテル」、「ITモール」、オフィスビル「PSタワー」、そしてテスコ・ロータスがひと繋ぎになったいびつな巨大建造物。通貨危機以前は「ヤオハン」が営業していたこともあり、路線バスの車掌の中には未だに「ヤオハン」と呼ぶ人もいます。セントラルワールドを「ワートレ(ワールドトレードセンター)」と呼ぶのに似ていますね。
ナビのオススメは地下の大型スポーツショップ「Super Sports」。なぜか、ドイツのアウトドア系バッグのブランド「Deuter(ドイター)」の品揃えが豊富で、しかも割引販売。小さめのポーチから本格的なバックパックまでが常に2~5割引の特価で手に入るのが嬉しいところです。

奇数ソイを進路を北に。

通りの西側が奇数のソイ。ソイの入り口に中国大使館があるソイ3は安アパート街としてバンコクでは有名です。ソイの奥には3,000バーツ台からのアパートが所狭しと建っており、屋台やコンビニも数多く、タイ人だけではなくタイ在住の日本人にも人気のソイです。
ラチャダーソイ3

ラチャダーソイ3

中国大使館

中国大使館


ソイ5は細くて見逃しがちですが、地下鉄の開業に伴いサービスアパート「アマンタ・ラチャダー」がオープン。モダンな外観がかなり目立ちます。

ラチャダーの新しいランドマーク「エスプラネード」

2006年末にオープンした複合商業施設「エスプラネード(Espranade)」。建物の中心が大きなイベントスペースで周囲をショップで囲んだ設計は空間を贅沢に使い、室内特有の圧迫感の無い快適なショッピングモールです。
地下にはタイ料理はもちろん「大戸屋」や「やよい軒」、「銀だこ」などの日系のレストランから本格イタリア料理店まで揃った充実のレストラン街。4階から上は映画館やスケート場などの娯楽施設。現在ではすっかり、ラチャダーのデートスポットとして定着しています。

「カレーハウスCoCo壱番屋」が2008年にタイ1号店を出店したり、常設シアター「ラチャダライ・シアター」では連日連夜、有名ミュージカルが上演されたりとタイ人のみならず日本人の間でも注目のスポットです。

日系企業も多いRSタワービル

アサヒビール、日立エレベータ、NGKなどの大企業から、タイの日本語新聞「バンコク週報」を発行する「バンコク週報社」など日系企業のオフィスも多く入居する40階建てのビル、「RSタワー」は、このエリアでも最も古く、そして高い高層建築物です。ちなみに冒頭の高層からの写真はこのビルの19階で撮らせてもらいました。

9階のフードコートは誰でも入場可能で、ボリューム満点のお昼ご飯をリーズナブルな値段で食べられることもあり、お昼時にはかなりの混雑です。すぐお隣の「タイ生命保険」の2階にも同様のフードコートがあります。

ラチャダーは“夜遊びのメッカ”

タイ人の間で「ラチャダー」と言えば、ディスコやパブ、クラブがたくさんある夜遊びの街というイメージが一般的です。実際、地下鉄ラマ9世駅からタイ文化センター駅の間には数多くのディスコ、飲食店などの夜遊びスポットが軒を連ね、毎晩明け方まで営業しています。

前述のRSタワーの裏手には、ややハイソ系の方々に人気のディスコ「INCH」と「BaryanTree」があります。ややお値段は高めですがタイPOPではなくHipHop系のお店が好きな方にはいいかもしれません。

偶数側はヤングのパワーがギンギラです

ラチャダーぶらぶら歩き!MRTラマ9世駅~タイ文化センター駅編 ラチャダー ディスコ クラブ エスプラネード 映画館日本料理 ラチャダーぶらぶら歩き!MRTラマ9世駅~タイ文化センター駅編 ラチャダー ディスコ クラブ エスプラネード 映画館日本料理
タイの若者向けスポットとしてRCAと並んで有名なのが、ラチャダーの偶数側、ソイ4~8です。夜はネオンと爆音に惹かれてかどうかは定かではありませんが、多くの若者が男女問わず集まります。

最近、在タイ日本人の間で話題に登るのが、ソイ8にオープンした「大和ダイニング」という日本料理店。タイ人にも人気のようです。RCAにある日本料理屋のように溶け込むことができるのか、注目です。

このエリアのディスコやレストランの多くはリーズナブルなお値段。かかる曲はタイPOPと定番の洋楽というお店がほとんど。とはいえこれが市井のタイ人には最も心地良いようで週末ともなると、どのお店も超満員。みんな精一杯のお洒落をして大騒ぎです。しかし、閉店後は大混雑で道路は大渋滞。かなりの無法地帯になり、喧嘩なども頻繁に起きるため警察も出動するほどです。タイ人同士の喧嘩は銃やナイフも平気で出てきますので、くれぐれもご注意を。

賢い遊び方は宴もたけなわの23時頃に入店し24時30分過ぎにはサッサとタクシーを拾って帰るか、島を変えることです。閉店まで粘るとタクシーを捜すだけで一苦労しますし、たとえ拾えても漏れなく渋滞が待っています。
いかがですか? 24時間元気な街ラチャダーの魅力がお分かりいただけましたか。大通り沿いをサラッと紹介しただけですが、見どころはかなりのもの。各ソイの奥にはさらに隠された名店も隠れていますが、それはまたの機会にお伝えしようと思います。

以上バンコクナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-02-27

ページTOPへ▲

その他の記事を見る