カナポーのプーケットへの空の旅

帰島予定2日前にプーケット空港が閉鎖!話題のエアバスA380に乗ったスリリングな子連れ旅行の行く先は?

サワディーカー。夏休み最後の1ウィークを利用して日本に一時帰国をしていたカナポーです。帰プーケットは8月31日でしたが出発日予定日前の29日から到着予定地であるプーケット国際空港がタイ国内反政府デモの影響を受けて閉鎖されてしまいました。さあ、大変一生のうちにあるかないかのハプニングに見舞われたカナポーの波乱に飛んだ3日間をドキュメンタリータッチでレポートします。

30日夜

【20:00頃:友人のTELで知る】

「明日、プーケットに帰る予定だと思うけど大丈夫?」という友人からの一本の電話で初めてプーケット空港が閉鎖されていることを知りました。どうやら彼女はたまたま見ていたTVのニュースで情報を得たとのこと。反政府デモについては耳にしますが、私が知る限りプーケットの空港が閉鎖されるといったことはこれまで1度もなかったのでてっきり友人の聞き違えだと思い電話を切るなりプーケットの自宅へ一人残してきた家族へ国際電話で確認。

カナポー:「プーケットの空港、閉鎖されてるって本当?」
家族:「そうみたい。」
カナポー:「プーケットの町はどう?デモ隊とかっているの?」
家族:「いつもと変わらないけど空港は閉鎖しているらしいよ。」
カナポー:「・・・・」

そう。実際現地に住んでいる人はいたって普段通りの生活をしているものなのです。ところで今回帰国に利用したのは2008年航空会社ランキングで2年連続1位に輝いたシンガポール航空とその子会社である日本ではまだなじみの少ないシルクエアー航空。ウェブの画面は途中から英語表示になってしまいますがウェブサイトから成田―プーケット間を簡単にチェックイン出来きる上、画面上にて座席変更も可能ということもあってすでにチェックイン済み。2006年に起きたクーデターの際もまったくといっていいほど街は平穏だった観光地プーケットなので「まあ、明日には再開するでしょう。」と帰プーケットへのパッキングをすませるカナポーでした。

【22:00頃 シンガポール航空成田空港オフィスからTEL】

そろそろ明日の出発の為に早めに就寝しようとおもった矢先に予想外にもシンガポール航空から連絡がありました。

担当者:「明日、プーケットにご出発だと思うのですがご存じのようにただ今、プーケット国際航空は閉鎖されておりますがいかがいたしましょう。」
カナポー:「どうしたらよいと思いますか?再開のめどとかないのでしょうか?」
担当者:「まだ現地から情報がなにも入って来ていないのでなんともお答できませんがお客様のチケットであれば日程を変更することが可能なのでとりあえず1日後にご出発という形にしておくことも可能ですがいかがでしょうか。」

担当者の方の話を聞くと何でも今日出発した人達はシンガポールで足止めを食らっているとのこと。一人であればこれを機会にシンガポールで1泊なんてことも考えたが今回は子連れ旅。さらにすでに足止めされている人が多数いるので宿泊するホテルがあるかないかも把握できていそう。「何日シンガポールで足止めをくらうのかもまったく予期できないですよ。」なんて話を聞くとだんだん不安になりとりあえずチェックインはキャンセルして1日遅れの1日に出発することにしました。次の日に新しい情報が入り次第、連絡を入れてくれるということでとりあえず電話を切りました。それにしても夜遅くにこちら側の立場に立って親切、丁寧に対応していただいたのはとっても心強かったです。

31日

私が見る限りではTVにてプーケット空港閉鎖にはまったく流れず、ネット検索でも大手ウェブニュースサイトに掲載されている「プーケット空港閉鎖」というありきたりニュースしか手に入らない状態。とはいっても反政府デモが激しい首都バンコクの空港が閉鎖されず、なぜプーケットが閉鎖されるのか今一疑問でした。とりあえず航空会社から電話をいただけるはずでしたがどうしても明日にはプーケットへ到着したいカナポーはバンコクから陸路でと思い立ち、昨日電話をいただいた成田オフィスへTEL。とにかく早く帰らなければならないのでという意向を伝えるともう一度確認をしてから連絡を頂けるということ。10分ほどして担当者の方がコールバックをしてくれ希望であればバンコクで陸路をつかうのであれば朝9:30から出航している成田~バンコク間に変更してくれ、プーケットまでの陸路の手続きも空港内で出来る手続きであればすべてお手伝いしてくれるとのことでした。ただし、この場合陸路でかかる料金はすべて自分持ちとのこと。う~ん。とりあえず帰れるのであればと、おもいきやバンコク~プーケット間のバス時間は10時間以上。しかも、3歳の子連れはつらいな~。なんて考えている時に「今現在、確かな情報ではありませんが、現地時間18時には再開するかもしれないという情報がありますので。予約はこのままにしておいた方が良いかもしれません。」ということでとりあえず帰プーケットへの光が見えてきた午後。その後、夕方に「プーケット国際空港が再開したと現地から連絡が入りました。」と確認の電話をいただきホットひと安心したカナポーでした。それにしてもメディアはほとんどプーケット空港閉鎖のニュースを流さなかったのが個人的にとっても不思議でした。

出国(1日)

成田空港、第一ターミナルへ到着。飛行機でプーケットまで帰れるということでホットしているカナポー。まずはチエックインカウンターで残念ながらシンガポーループーケット間を利用するシルクエアーはマイル加算対象ではありませんが(クリスフライヤーのみ)、成田―シンガポール間のシンガポール航空のマイルを溜められるので手持ちのスターライアンズ系列のマイルカードとメールで送信していただいたチェックインコンファーム用紙を提示します。預けた荷物はダイレクトにプーケット行きでここまではすべて順調でしたが、渡していただいたチケットをふと見るとシンガポール到着時間とシンガポール発プーケット行きのオープンゲート時間が重なるではありませんか!利用しているベビーカーが気になったカナポー。航空会社によってはベビーカーが出てくるのが遅いので乗り継ぎに時間がない時にはドキドキさせられるんですよね。でも敷地が広いチャンギ空港、ちびっ子と一緒の移動にはベビーカーは外せないので、とりあえずシンガポールで一度降ろしていただくことにしました。

出国

【セキュリティー・チエック】
ベビーカーを折りたたんでXレイに入れなければならなかったのは手荷物が多い時にはめんどくさいですがこれも安全の為。子供が手にしていたうさぎのぬいぐるみももちろんX線行き。カナポーの前にチェックをしていたお姉さんは手荷物に入っていた化粧水などの化粧品類を担当者さんに支持される通りにすべて透明の袋に入れ替えていました。

【出国手続き】
夏休みが明けたばかりの9月1日。予想以外に人は少なく出国手続きもあっさりパス。

【免税店】

搭乗ゲートまでたどり着く前には免税店が。化粧品、たばこ、お酒などマイナーなお土産からかわったところではよーじやの脂取り紙やミキモトのパールなども販売。メイドインジャパンで世界中の女の子心をわしづかみにします。

【搭乗】
パスポートとチケットを見せて登場手続きをすませます。手続きがすんだらすぐにベビーカーを渡さなければいけないのですが、ミニ・カナポーは朝早く置きすぎたせいかベビーカーの中ですっかり熟睡。担当の方が「搭乗口までベビーカーを使ってください。」という言葉に甘えて搭乗口まで特別使わせていただきました。ベビーカーは丁寧に専用のビニール袋へ入れてプロテクト。細かいところでサービスNO1!の実力を見せつけてくれます。

SQ637 (通常所要時間:7時間05分)

話題の2階建大型航空機A380を利用したシンガポールまでの空の旅。だまだ新しい匂いが立ち込める機内カナポー&ミニ・カナポーが利用したエコノミー席は2階席と1階席に別れています。子供連れということで一番前の足元が広い席でトイレに行きやすいように通路側の席にしていただいたのはうれしい限り。足が伸ばせて疲れ知らず。
【エンターティーメント】
自分が好きな時間に好きな映画、TV番組、ゲーム、ラジオ、が観たり、聞いたり遊んだりできる機内エンターティメントシステム「クリスワールド」があるのでフライト時も自分時間をすごせます。オーディオビデオシステムの操作はテレビやDVDのリモコン並みの簡単操作で自由自在。映画は話題の最新ムービーを取り揃えています。子供でも楽しめるようにアニメーションも充実しているので親としてはうれしいです。
【機内誌】
英語機内誌の他に、日本語オンリーの機内誌が各座席に置いてあり各種サービスの案内や。映画、オーディオプログラムの紹介、最後のページにはシンガポールへの出入国カードの書き方と共にタイ出入国カード記入例もあり重宝しました。
【アメニティ】
毛布も枕も落ち着いたベージュカラーで統一。機内誌「シルバークリス」には「睡眠用の愛マスクもございます。」と記載されていました。
【トイレ】
乗務員の方が頻繁に清掃をしているようでどの時間に行っても清潔そのもの。洗面台周辺には歯ブラシセット、シェービングセット、コーム、生理用ナプキンまでが常備されていて洗面アメニティも充実です。
【ドリンクサービス】
出航してからしばらくしたらドリンクサービス。配られたメニューの「リフレッシング・ビバレージ」の中にはシンガポールの代表的カクテル「シンガポールスリング」の解説が日本語で書かれていて魅力を感じましたが周囲の人達がレッド・ワインを注文するのを見て思わず赤ワインを注文。産地はわかりませんが「シラーズ(Shiraz)」フレッシュな軽やかな飲み心地でした。おつまみは機内のおつまみ定番のピーナッツ。お塩がほどよく効いていておいしかったです。
カナポーがチョイスした和食。

カナポーがチョイスした和食。

おせんべいは前・前菜

おせんべいは前・前菜

野菜たっぷりの前菜

野菜たっぷりの前菜

メインは栗ごはんにお魚。

メインは栗ごはんにお魚。

お蕎麦(麺類) お蕎麦(麺類)

お蕎麦(麺類)

和食でもなぜかパンが付くのは機内食ならでは(?)
デザートにはフレンチブランドのフォションのイチゴアイス。
前菜からデザートまで上品に締めくくるお食事でした。 デザートにはフレンチブランドのフォションのイチゴアイス。
前菜からデザートまで上品に締めくくるお食事でした。

デザートにはフレンチブランドのフォションのイチゴアイス。 前菜からデザートまで上品に締めくくるお食事でした。

【ドリンクサービス】
ミニ・カナポーが食べたお子様向けのお食事。メインはピラフでした。チケットとともに旅行会社さんが手配してくれましたが、これらの注文は出国時刻24時間前まで予約可能だそうです。
【子供アメニティ】
塗り絵から始まり、途中でフライトアテンドの方たちが子供に気遣ってキャンディーやお菓子、トランプなどいただきミニ・カナポーも大満足!子連れ旅行は子供にやさしいアジア系エアーラインに限ります。頂いたトランプはなんとA380バージョン。子供じゃなくても欲しいかも。

チャンギ国際空港到着

定刻通りに空港へ到着するはずだったのですが、空港では利発着の機体が込み合っているため空上で1回旋したために定刻よりも10分ほど遅れてシンガポール国際空港、世界No1という噂もあるチャンギ空港へ到着。すでに乗り換え便のゲートは開いているので気分はあたふたモード。乗務員の方に「乗り換えなんですけど。」と伝えると「あわてなくても大丈夫。機体を降りたらスタッフがいるから彼らに聞けば案内してくれるよ。」といたって落ち着いている乗務員のお兄さん。機体から降りるとすぐにベビーカーを発見!さすがシンガポール航空。なにごとも対応が速い!すぐに陸地乗務員さんに乗り換え用のチケットをみせると「この先まっすぐ行くとターミナル2行きのスカイトレインがあるのでそれに乗ってください。」と優しく説明してくれました。と、ここで急いでA380の機体をパシャと撮影。
【スカイトレイン】
ターミナルが3つある広いチャンギ空港内はスカイトレインを使って移動。表示には日本語も書いてあるので迷う心配もないですね。
【ターミナル2】
シルクエアーのプーケット行きのゲートがあるターミナル2へ1分もかからずに到着。空港各所に備え付けてあるスクリーンでゲートチェックをしてそのまま早足でゴー!免税店のほかに空港中央には鯉がのびのび泳ぐ池の周りに緑が生い茂る癒しスポットや大スクリーンでスポーツを鑑賞できる場所やポストなどもあってさすがは「世界でもっともクオリティの高い空港」と歌われているだけあるなーと肌で実感。無料インターネットスポットも各場所にあり情報収集にも便利そうでした。わかりやすいですが空港は広いのでベビーカーを一度降ろしてもらってよかったと心の底から思ったカナポーでした。
【セキュリティー・チエック/搭乗手続き】
シンガポール発プーケット行きのシルクエアー搭乗の前で再度セキュリティー・チエック。PCはバックから出すのはお約束ですが、やっぱりベビーカーも折りたたんでX線コンベアに通さなければならないのはどの国も一緒です。成田では反応しなかったのにシンガポールではピアスしか金属類は身に付けていないのに金属探知機を通ると予想外にもブザーが鳴ったことには少々驚きました。ゲート待合室には出発時間が迫っているため人影がなく、搭乗手続きをすませ途中でベビーカーを担当の人に渡し「もう飛行機乗りたくない!」と駄々をこねるミニ・カナポーを抱き上げて急いで機内へ。どうやら最後に乗り込んだ乗客だったようです。ちなみに、ゲートは出発時間10分前にクローズされてしまいますので要注意。

シルクエアーMI 758 (通常所要時間:1時間45分)

ちなみに機体は中距離飛行機のA320。席は全席満員でした。乗り換え後もトイレに行きやすいように通路側。
シンガポール航空の子会社であるシルクエアーは機内食もクオリティが高く、乗務員さんの対応も親切で◎。いちばんうれしかったのは搭乗してすぐにタイへの出入国カードを渡してくれた事はじめに渡してくれると余裕を持って書けるので助かります。

タイ出入国カード

タイ出入国カード

子供ご飯

子供ご飯

大人ご飯

大人ご飯

プーケット国際空港到着

【入国審査】
やっと最終目的地へ到着。子供もいるのでのんびりと忘れ物がないか確認して最後に機体を出たカナポー&ミニ・カナポー。ベビーカーも機体を出ると同時にスタッフの方から手渡ししていただき最後のポイントである入国手続きまで歩いていると空港スタッフの方がエレベーターを利用して誘導してくれました。さらには子供連れということで一般外国人は利用できないタイ人専用入国ラインで入国手続きをさせていただきラッキー。子供好きが多いタイランドならではのサービスです。
【空港内】
空港が再開された次の日だけあって荷物受け渡し場所もガラガラ。荷物検査もあっさりパスして外にでます。19:00台の空港はお迎のタクシーやホテル関係者で通常であれば込み合っているのですがややひっそりモード。通常よりも空港内にいる警察官が多いように感じましたが、1日前まで本当に反政府デモが行われていたのかと疑うぐらい通常通りのプーケット国際空港&島内でした。
いかがでしたか?日本ではいつ空港が再開するのか情報がまったくといいほどキャッチできずハラハラ、ドキドキ状態でしたが出発前からシンガポール航空の方の速やかな対応とグッドサービスでいたって快適な空の旅をさせていただきました。シンガポールまで所要時間約1時間45分。バンコク経由とほぼ変わらなく、シンガポールの玄関口チャンギ空港は充実した免税店の他に子供の遊び場やITファシリティーも充実していて滞在がとっても快適だったのでシンガポール経由を利用するのは意外にお勧めです。次回、日本へ行く時も是非シンガポール経由で帰国したいですが、空港閉鎖のハプニングはもうコリゴリと思っているカナポーがお送りいたしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-09-10

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